米国企業がコンテンツ・マーケティングとネイティブアドに期待する点と市場予測

cotent
日本市場でも“Content Marketing”や”Native Ad”というワードが注目を集めるようになり既に1年以上経過しているが、デジタルマーケティング領域で日本よりも先を行く米国企業の間でも上記のワードの注目度は非常に高い。

今回はニューヨークを拠点にProgrammatic SolutionやContent Distributionのプラットフォームを提供するPUlSEPOINT社のホワイトペーパーを元に米国企業における“Content Marketing” ”Native Ad”への期待や、将来的に活用が期待されるソリューション等を前編と後編に分けて紹介したいと思う。

アンケート結果は以下のホワイトペーパーを参照しております。
出所:http://www.pulsepoint.com/resources/whitepapers/2015_era_of_engagement

 

■Agenda■

<前編>

  1. 米国企業におけるコンテンツマーケティング/ネイティブアドの定義と重要度
  2. 米国企業におけるコンテンツマーケティング/ネイティブアド市場の成長予測

 

<後編> ※次記事

  1. コンテンツマーケティング/ネイティブアド実施の目的
  2. コンテンツマーケティング/ネイティブアドにおける困難な点
  3. コンテンツマーケティング/ネイティブアドにおけるアドテクの活用
  4. 結論

 

1 米国企業におけるコンテンツマーケティングとネイティブアドの定義と重要度

日本におけるコンテンツ・マーケティングとネイティブアドの定義とは!

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米国での事情に入る前に、前提として日本でコンテンツ・マーケティングとネイティブアドがどのように定義されているかを初めに記述させて頂く。

日本でのコンテンツ・マーケティングの定義であるが、

有益で説得力のあるコンテンツを制作・配信することによって、ターゲット・オーディエンスを引き寄せ、獲得し、エンゲージメントをつくり出すためのマーケティングおよびビジネス手法

出所:いま話題のコンテンツマーケティングとは何か?
http://dentsu-ho.com/articles/1532

と捉えられる事が一般的であると考える。
記事、動画 等、ユーザーにとって価値あるコンテンツを通してコミュニケーションする“手法”である。

 

またネイティブアドの定義であるが、

デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告

出所:2015年3月発表 JIAA「ネイティブ広告に関するガイドライン」より
http://www.jiaa.org/release/release_nativead_150318.html

とされており、
Magnetの前記事(http://make-a-groove.net/?p=78)でもあったが、「広告をコンテンツ化すること」と定義できる。

米国企業のマーケターが考えるコンテンツ・マーケティングとネイティブアドの定義!

american

上記の日本市場での前提を踏まえ、
コンテンツマーケティングとネイティブアドが米国でどのように定義されているか整理したいと思う。

まずコンテンツ・マーケティングであるが、

価値あるコンテンツ(記事/インフォグラフィック/動画 等)を作成し、最適なユーザーに対して配信する、制作から配信までの一連の戦略
出所:http://www.pulsepoint.com/resources/whitepapers/2015_era_of_engagement

と定義している。(HOW DO YOU DEFINE CONTENT MARKETING?という問で、74%のマーケターはそう回答している。)

プッシュ型のダイレクトプロモーションに対してコンテンツマーケティングやネイティブアドをシンプルに説明すると、ユーザーに対して役立つコンテンツを作成し、ユーザーのAttentionを惹きつけ、企業のメッセージをユーザーが自然と連想できる状態を目指している。

その場で獲得を狙うのではなく、ユーザーの意識の中に企業の存在を根付かせる事を目的としている。

また67%のマーケターはシンプルに、

コンテンツを自社で作り、ブランド自身で配信するような、
コンテンツの制作から配信までを行う一連のフローと捉えている。

一連のフロー

日本、米国間に多少レベルの差はあると考えるが、
両国のマーケターが考える”定義”としての“コンテンツ・マーケティング”は同一と考える事ができる。

続いてネイティブアドの定義であるが、

73%のマーケターは

ペイドメディアの1つであり、広告が表示されるメディアのフォーマットや機能に沿った形で広告が掲載されるもの
出所:http://www.pulsepoint.com/resources/whitepapers/2015_era_of_engagement

と認識しており、

71%のマーケターは

広告が配信されるメディア環境を真似た広告
出所:http://www.pulsepoint.com/resources/whitepapers/2015_era_of_engagement

と回答している。


native ad

ネイティブアドの定義においても日本と米国間に差はない状況である。ネイティブアドを定義する上で、メディアのフォーマットや機能がユーザーにとって自然である状態が重要である。
上記の定義の整理を元に米国でのコンテンツマーケティングとネイティブアドの状況をお伝えしたいと思う。

まず企業、代理店、パブリッシャーがコンテンツマーケティングとネイティブアドをどれだけ重要視しているかについて以下で紹介したい。

企業、代理店が考えるコンテンツ・マーケティングとネイティブアドの重要度とは!?

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PUlSEPOINT社のデータを見ると、
企業、代理店はマーケティング戦略全体の中でも“コンテンツマーケティング”を非常に価値あるものと考えており、アンケート回答者の60%が重要と回答している。それに対してネイティブアドを重要と回答しているのは29%であった。

企業がコンテンツマーケティングを重要と回答している理由に、コンテンツマーケティング自体は1800年代後半からを実施されているものであるが、デジタルメディア上のネイティブアドやコンテンツを用いて戦略的にユーザーにリーチする手法は新しい広告施策として評価されている。

デジタルの時代でより精密にコンテンツの制作、配信、計測を実施できる事に注目度が高まっていると言えるのではないか。

Brand Agency
パブリッシャーが考えるコンテンツ・マーケティングとネイティブアドの重要度とは!?

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続いてパブリッシャーにおけるコンテンツマーケティングとネイティブアドの満足度であるが、61%のパブリッシャーはコンテンツマーケティングはビジネスを発展させる上で重要な施策と回答している。またネイティブアドに関しては、企業、代理店よりもパブリッシャーの方がポジティブに考えている。収益の部分でも良い影響を与える為、55%の回答者はネイティブアドを重要と考えている。

ディスプレイ広告の収入メインでやって来たメディアも、新しい収益商品の1つとしてコンテンツ・マーケティング、ネイティブアドの盛り上がりに期待している。

重要データ

これらのデータを見ると、企業側、メディア側両方にとって今非常に重要視されている事は間違いないと考える。

 

2米国企業におけるコンテンツマーケティングとネイティブアド市場の成長予測

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1章のデータから見ても分かる様に米国企業の間でコンテンツマーケティングとネイティブアドは非常に重要度が高く、多くのマーケターが期待を寄せる戦略、施策である。

企業、代理店、パブリッシャーに対して予算の予測をアンケートした結果が以下である。

まず企業と代理店側の結果だが、コンテンツマーケティングとネイティブアドは広告費の観点で見ても、非常に伸びる事が想定されている。2015年のデータを見ても、サーチ、ディスプレイの予算にコンテンツマーケティングの予算が迫っているし、2017年の予算予測ではコンテンツマーケティングとネイティブアドとビデオ広告で市場の予算シェアはほぼ独占される予測だ。

<2015年>
2015 1

<2017年>
2017 1

 

対してメディアサイドであるが、企業と代理店のスペンド・シフト(プロダクト予算の動き)に関して非常にポジティブな評価をしている。背景として現在の収益の70%がコンテンツマーケティングであり、65%がネイティブアドであるからだ。2年後にはそれぞれからの収益がさらに伸びる事が想定される。ディスプレイ広告経由の収益は徐々に成長が鈍化すると考えられているが、企業と代理店の予算がコンテンツに流れる事でメディアの売上は伸長していく為、米国メディアは非常に期待を寄せている。

<2015年>

2015

<2017年>

2017

以上のデータからも分かるように、旧来のディスプレイ広告を通したプロモーションから、よりコンテンツを通したプロモーションの取り組みが企業の中で増えてくると想定される。パブリッシャーもそれとともに収益を増加させる事が想定されており、2年後の予算の動きは非常に顕著であるが、2015年の状況を見る限り、今からコンテンツマーケティングとネイティブアドの取り組みを進めていく必要があると考える。

 

前編ではコンテンツマーケティングとネイティブアドの定義の話から、企業、メディアにとっての重要度と市場予測をまとめさせて頂いた。後編では企業のコンテンツマーケティングとネイティブアドの利用目的、直面している課題、コンテンツマーケティングとネイティブアドにおけるテクノロジーの利用という観点をお伝えしたいと思う。

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